シリーズ 「知っておきたい鉄のこと」 (2)

鋼の種類と使い道 anchor.png

鋼は、種類によって特性と使い道が違ってきます。
高炭素量の鋼の用途としては、バイト、カミソリ、ヤスリ、カンナ、タッブ、ダイズ、パイプサッターなどに用います。
炭素量0.9%以下の低炭素量の鋼は、靭性を必要とする工具や機械部品などに用います。
たとえば、刻印スナップ、鍛造型、フレス型、木工用ノコ、鉱山用工具、ペン先、バネなどが、それにあたります。
なお、鋼の種類によって、鋼の熱加工の際に必要となる加熱温度も変わってきます。
その例は、下記(参照1・炭素工具鋼の根知処理と硬度の標準)をご覧ください。
手裏剣造りでおこなう熱処理では厳密な温度管理をしませんのであまり必要のない知識ですが、参考までにあげておきました。
また、参照1中の記号(SK1など)は、現在は参照2のように変更されています。

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参照1・炭素工具鋼の根知処理と硬度の標準 anchor.png

焼なまし焼入れ焼もどし
種別記号温度゚C硬度HB温度゚C硬度HRC温度゚C硬度HRC
1種SK1750-780197-217790-850油64-66150-20063-65
2種SK2750-780192-212(760-820水)64-66150-20063-65
3種SK3750-780187-21264-66150-20063-65
4種SK4740-760187-20764-66150-20062-64
5種SK5740-760187-207760-820水61-63150-20059-61
6種SK6740-760179-201(790-850油)61-63150-20058-60
7種SK7750-780179-20158-60150-20055-58
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参照2・炭素工具鋼のJIS記号 anchor.png

旧  → 新
SK1 → SK140
SK2 → SK120
SK3 → SK105
SK4 → SK95
SK5 → SK85
SK6 → SK75
SK7 → SK65

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用語説明 anchor.png

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【硬度HRC】 anchor.png

ロックウェル硬さ試験(HR)のCスケール(C)で測った硬さ。
一般的に刃物の硬度を測るのに使用する。
刃物の場合、およそ60HRC前後が合格ライン。
硬さ試験にはロックウェル(表記:HR)の他、ブリネル(表記:HBまたはHBW)、ビッカース(表記:HV)、ショア(表記:HS)、ヌープ(表記:HK)などがある。

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【硬度HB】 anchor.png

ブリネル硬さ試験のこと。
200HBはおよそ14HRCにあたる。

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【根知処理】 anchor.png

鋼材の種類と含まれる元素、試験材の寸法、加熱する方法、加熱保持時間、冷却の種類、その他もろもろの条件を明確にしておこなった熱処理のデータ。
熱処理をおこなう際の参考にするもの。
たとえば、表中の第一種SK1鋼材の場合、750-780℃の範囲で焼きなましすると197-217のHB硬度になる。
その鋼材を冷却材に790-850℃の油を使って焼き入れをすると64-66のHRC硬度になる。
さらに150-200℃で焼きもどしすると63-65のHRC硬度になる。

(by 武屋正)



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Last-modified: 2008-11-30 (Sun) 23:18:54 (JST) (1153d) by yamashita